ボクは桜、キミは唄う
柚木君も振り返り、私達3人の会話に入って来た。

「は?ナカ、俺に気あったの?マジで?」

「だからありえない!私、5年まで柚木と北川達と同じ小学校だったの。6年の時転校したんだけどさ」

「え?そうだったの?」

あ、だから仲がいいんだ。

「そん時にコイツ、モテる事をいい事に超上目線で。カッコイイなんて言い寄る女の子みんなにいい顔してその気にさせてさー。

あの時にこんな軽い男、私は絶対ごめんって思ったんだよ」

「ナカッ!な、な、な、ナニ言っちゃってルンデございマショウ?」

「柚木日本語おかしいよ。まぁ、なんだか知らないけど5年の音楽祭から急に心入れ替えたみたいだけどね」

「ぶぶっ。そうそう、工藤ちゃんコイツね……」

また楽しそうに笑い出した北川君が私に何かを言おうとしていたけど。

「ぐぉっ」

柚木君が咄嗟に、口を塞ぐようにして北川君の頭を机の上に押しつけた。

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