わがままな君が好き
「おにいちゃん、おはよう」


かわいらしい声に、思わず隼はドキッとして振り向いた。


そこにいたのは、にっこりとかわいらしく微笑む未雨だった。


「お・・・・・・おう」


「お兄ちゃんて呼べって言ったでしょ?だから、お兄ちゃん、今日もよろしくね」


いたずらっぽく笑う未雨に、隼はどう反応していいかわからず―――


「ま、まぁ・・・・・頑張れよ」


そう言って未雨から視線をそらし、台本を読むふりをしたのだが―――





「プッ」


突然噴き出す声に、はっとして顔を上げると―――
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