わがままな君が好き
「崎本瞳役、今回ドラマ初出演の柴田未雨さんです」
「よろしくお願いします!!」
深々と頭を下げる未雨に、スタジオ中から拍手が起こる。
今日は未雨が初めて撮影に参加する日だった。
崎本家のリビングで隼演じる主人公の省吾との食事のシーンの撮影。
大学生の省吾は2年前に事故で亡くなった両親に代わって、妹の瞳を養っていた。
日々、アルバイトに明け暮れていたが、ある女性との出会いで、モデルの世界に飛び込むというストーリーだ。
妹のため、様々なアルバイトに奔走する兄を冷めた目で見つめるのが妹の瞳だ。
省吾とはほとんど口もきかず、滅多に笑わない。
たまに口を開けば兄に反抗し、憎まれ口ばかり。
けれどそれは、いつも1人で兄の帰宅を待つ寂しさの裏返しだった。
いわゆる、ホームドラマにはありがちな設定という気もしないではなかったが、そこはスーパーアイドル、園田隼の起用によって見事にトレンディードラマ仕様になっていた。
そして、新人である未雨もピリピリとした緊張感にのまれることなく瞳役を演じて見せた。
未雨自身はもちろん緊張していたのだけれど、もともと緊張感が表情に表れにくいという性質らしく、周りからはとても落ち着いて見えるのだった。
「よろしくお願いします!!」
深々と頭を下げる未雨に、スタジオ中から拍手が起こる。
今日は未雨が初めて撮影に参加する日だった。
崎本家のリビングで隼演じる主人公の省吾との食事のシーンの撮影。
大学生の省吾は2年前に事故で亡くなった両親に代わって、妹の瞳を養っていた。
日々、アルバイトに明け暮れていたが、ある女性との出会いで、モデルの世界に飛び込むというストーリーだ。
妹のため、様々なアルバイトに奔走する兄を冷めた目で見つめるのが妹の瞳だ。
省吾とはほとんど口もきかず、滅多に笑わない。
たまに口を開けば兄に反抗し、憎まれ口ばかり。
けれどそれは、いつも1人で兄の帰宅を待つ寂しさの裏返しだった。
いわゆる、ホームドラマにはありがちな設定という気もしないではなかったが、そこはスーパーアイドル、園田隼の起用によって見事にトレンディードラマ仕様になっていた。
そして、新人である未雨もピリピリとした緊張感にのまれることなく瞳役を演じて見せた。
未雨自身はもちろん緊張していたのだけれど、もともと緊張感が表情に表れにくいという性質らしく、周りからはとても落ち着いて見えるのだった。