海上船内物語
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アキは、窓から射す日光に目を覚ました。
いつの間にか、夜が明けていた。
「・・・・・・・・・・・、」
むくりと体を起こし、固くなった筋肉を伸ばす。
「船長」
「うわっ、」
すぐ下でした声に、一瞬強張りながら目を遣った。
「・・・・・・ウル、居たのか・・・・・・・」
「船長は寝起きだけ弱いですよね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
少し怪訝そうな顔をし、アキはベッドに座り直す。
「で、何だ」
腕を組み、ベッドの下で座っているウルを見下ろした。
「・・・・生存確認、です。」
「は?」
「船長はお気付きになっていないでしょうが、あれから二日が経っているんですよ。
ずっと降りて来ないので、もしかしたら死んでるのかと」
「・・・・・・・・・二日、」
アキが一瞬驚いた表情を見せる。
が、またすぐに顔を引き締めた。