海上船内物語










□ □ □



アキは、窓から射す日光に目を覚ました。

いつの間にか、夜が明けていた。



「・・・・・・・・・・・、」


むくりと体を起こし、固くなった筋肉を伸ばす。


「船長」
「うわっ、」


すぐ下でした声に、一瞬強張りながら目を遣った。


「・・・・・・ウル、居たのか・・・・・・・」

「船長は寝起きだけ弱いですよね」

「・・・・・・・・・・・・・・・・」


少し怪訝そうな顔をし、アキはベッドに座り直す。


「で、何だ」


腕を組み、ベッドの下で座っているウルを見下ろした。



「・・・・生存確認、です。」

「は?」

「船長はお気付きになっていないでしょうが、あれから二日が経っているんですよ。
ずっと降りて来ないので、もしかしたら死んでるのかと」

「・・・・・・・・・二日、」



アキが一瞬驚いた表情を見せる。
が、またすぐに顔を引き締めた。




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