海上船内物語
□ □ □
船員達は、全員困惑の表情をしていた。
「・・と、言う事だ。ガルフを知らん奴もいるだろうが、取り合えずは事実を教えておく」
船長から告げられた事実に、辺りが動揺に包まれる。
そして、船長は間髪入れず、続けた。
「・・・・・・今の死神船の人数では、あの数の大海賊連盟を叩くには無理がある。実際そうだっただろう?数に押し負けていた」
珍しく眠たく無さそうな顔で、船長は船員達を説得するように喋る。
「俺は、今から・・・・・・・・・・・・・・、」
ゆっくり、確実に船は進んでいる。
穏やかな海は何も拒まない。
死神船の中で、困惑が渦巻いた。
太陽は、すぐに沈んで行く。