海上船内物語
「可愛いなぁっ、て・・・・・・いだだだ!!」
「口を閉じろ、もう貴様の前では笑わん!」
「そんなー!もう一回見せて!!」
「嫌だ。」
カイルを睨みながら、アキは立ち上がった。
「あ、顔赤い。」
「うるさい!黙って寝てろ!」
「さっきまで“よく寝れるな”なんて嫌味言ってたのに!」
「貴様は起きていると五月蝿い!さっさと寝てろ!」
アキはカイルを一睨みし、蝋燭を消すと部屋から出て行ってしまった。
「何、あのアキ・・・・・・、」
カイルは外に聞こえないよう、小さく笑いながら扉をじっと見ていた。