海上船内物語










□ □ □



ぽたり、汗が落ちた。


「っ・・・・・・・・・・・・・・・・」


焦げた金髪が顔に張り付く。


彼の中に渦巻くのは、闇。



(・・・どうすれば、いいんだ・・・・・・)


額を壁に付ける。
壁の冷たさが体温を奪う。



(アキ、ウル、クルト、ジャン、・・・・・・・みんな、ごめん)


ぎり、と歯を食いしばり、カイルは目を閉じた。



静寂な部屋に聞こえるのは、隣で豪快に寝ている船長の寝息だけ。
息を殺して、カイルは床に落ちている鍵に向かって足を伸ばす。


(・・・・・・拾った所で開けれる訳が無いか)


と、試んだ所で諦めてしまう。

がくり、と項垂れてから、壁に身を任せ、寝始めた。



(ごめん、皆・・・・・・・・・・・・・・・・)









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