海上船内物語
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「む」
莫大な大きさの屋敷で、書類確認をしていたリゲは顔を上げた。
海が見張らせる、ベランダ。
「海が荒れるな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、あいつらが巻き込まれなければ良いのだが」
潮風が彼の美しい長髪を靡かせる。
リゲは眉を寄せたままだ。
「・・・・・・・・・嫌な雰囲気の海だな」
目の前に広がる大海をリゲは不機嫌そうに眺めた。
一見、青い空に元気な鳥達。静かな波、生き物達。どこも“嫌”な要素は無い。
そして、リゲは書類にまた目を落とした。