海上船内物語










□ □ □



赤、赤、赤、赤、赤。


黒を取り巻く、朱色の大軍隊。




「っく・・・・・・・・・・・」


ウルの足元に、真っ赤な屍が転がる。

それにも引かず、朱色の軍隊はどんどん数を増すばかり。



「船長はっ・・・・・・・・!?」

「裏で大物狩ってる!取り合えず俺らは今の敵に集中するぞ!」


甲板から大量の血が垂れ流れる。



「こんな雑魚しか居ないのか!海賊共!」


雄叫びが、船内に響いた。




「貴様ら!裏は片付けた!」



どん、と船長室のバルコニーから真っ黒なコートを羽織った、船長が降ってくる。



「船長!」

「これ位余裕だろ?ウル。弱音なんて吐くんじゃないぞ」

「はい!」



アキの手には2本の剣が握られていた。




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