~ The last kiss ~
例えるなら墓場のような不気味さが辺りをつつんでいた
「アスラン……」
彼の名を呼ぶが返事は無い、私の方へ整った顔を向けるだけ
「ここはお城以外何もないの?」
「……………」
アスランは答えないまま顔を背けてしまう
…見れば分かるだろうと言うように
「……………」
その態度に何故か傷付く………
これから私はこんな冷たくされて生きるのか
二度と私に暖かな笑顔を向けてくれる人はいないのか
私はこんな不気味な世界でひとりぼっちなんだ
―寂しい…
お母さん、お父さん、
早紀ちゃん、皆…
会いたいよ…