~ The last kiss ~
アイビー君はルーシィさんに呼ばれてやっと割れる音の正体をしったようだった
それにこの広い城の中のどこのガラスが割れたかなんてすぐに気づけないのに…
前を歩くルーシィさんは 依然、背筋をのばし姿勢正しく歩いている
「あの…」
「なんでしょう」
ルーシィさんは立ち止まり私の方へ体を向けていた
「どうしてあんなに早く部屋に来てくれたんですか?」
なるべく失礼のないよう気をつけつつ聞いた
「…………」
が、しかしルーシィさんは答えない
「……ルーシィさん?」
「行きましょう」
私の顔を見ず後ろを見ながらそう言うとまた歩き出した
「…?」
私も後ろへ振り返るが誰もいなかった
怪しく思ったがルーシィさんの後を追い大人しくついて行く事にした