~ The last kiss ~



そして彼の後ろを歩いていてふと思った。


フォールスは私の歩幅を考えてゆっくり歩いてくれているのではと…。




「フォールスってさ…」


「…ん?」


突然かけた言葉にフォールスは前を向いたまま返事を返す。



「やな奴かと思ったら意外と優しいんだね」


初めは間抜けな面だとか言われて腹が立ったけど 城を案内してくれたりこうやって話しかけても返事を返してくれる




「……優しくなんかねぇよ」



―照れてるのかな?

フォールスは依然として前を向いているので表情は伺えなかった。




「まあ、アスランよりは愛想があると思うが」


そう言うと彼は振り向き自信満々の顔をしていた



「ハハッ!確かにそうかもね!!」



私が笑っているとフォールスは立ち止まり私の頬に自分の手を重ねていた。





< 192 / 204 >

この作品をシェア

pagetop