~ The last kiss ~



「う、うん」


後ろを振り返ると壁に当たった反動でサッカーボールがこちらに転がってきていた




「大丈夫か?平雪と櫟原」


私と早紀ちゃんの名を呼ばれ男子の方を見るとクラスメイトの佐藤君がいた



「うん…大丈夫」


「私も何ともないよ」


「…悪かったな」


御免な、と佐藤君は謝りながらボールを拾い皆がいる所へ戻って行った






「うわぁ! やっぱカッコいいねぇ…」


その後ろ姿に頬を赤らめ見とれてた。

どうやら早紀ちゃんのタイプは佐藤君のようだ


「ね?美香ちゃん」


「そうだね……」



佐藤君は頭も良いしスポーツもできる

女子からの黄色い声援を いつもかけられている




だが今の私は他の事が気になって仕方なかった




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