~ The last kiss ~
「…でも」
本当に申し訳ないと思っているらしく彼女の眉は垂れきっていた
「そう、そう…
今日もサッカーボールが 私の顔面向かって飛んできたんだよねぇ」
当たらなかったけどね
そう言うと何とかさんは 笑っていた
…良かった
「そうだ!名前教えてよ? 私は…」
ずっと何とかさん呼ばわりは失礼と感じ何気なしに聞くと
「平雪美香さんでしょ?」
思わぬ返答がかえってきた。
「え?…う、うん」
何で知ってるんだろう…
疑問に思っている事が伝わったのか何とかさんは こう言った
「平雪さん、1年の中で 一番の美女だって…この学校で貴女を知らない人はいないと思うよ」
「――…まさか!
私より可愛い子は一杯いるよ?」
何とかさんの話は初耳だ…
まさか自分がそんな風に思われているなんて