~ The last kiss ~
「…あまり深く考えては いけない。
貴女がいたから直ぐ手術が出来たんだから」
「すみません…」
運転手さんは私を励ますように肩をポンポンと
たたいてくれた
「…?」
その行為が何故か懐かしく思えた
そして、顔を上げ運転手さんの顔をジッと見つめてみる…
サラサラの真っ黒な髪に 深い海を表す藍色の瞳…芸術品のような顔立ちに陶器のように綺麗な肌
運転手さんは人間離れした美貌の持ち主だった
初めは気が動転して気づかなかったけど、とっても綺麗な人だ…
そう、今日初めてあったのだ…
なのに、声や仕草
全てが懐かしいと思ってしまっていた