~ The last kiss ~

#04~ fairy tale











「…その運転手さんって どんな容姿してるの?」


「浮気する気かッ!?
許さんぞ!!!」









またごちゃごちゃと
言い争いになっていた





「そんな事よりお腹空いたよぉ…」











 ―…やっとの事で夕御飯を食べながら

話は運転手さんについてだった











「…えっとー

サラサラの真っ暗な髪に 深い海を表す藍色の瞳をしていて…

芸術品みたいな顔立ちに 陶器のように綺麗な肌を していた人だったよ?」



病院で見た運転手さんの事を説明すると…






「…もし、その人が金色の髪をしていたらお祖母ちゃんのお伽噺に出てくる王子様だったのにねー…」






お母さんがポツリと
呟いた



「お伽噺………?」







「あら!覚えてない?

美香が幼稚園位の頃
お祖母ちゃんによく聞かせてもらってたじゃない」









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