~ The last kiss ~
そうやって私はギュッと目を瞑る力を強め衝撃に堪えていたが
「―…いつまでそうしているつもりなんだ」
静かにアスランが言ったので恐る恐る目を開く
「………ここは」
先程までいた幽霊屋敷の中ではないという事は分かった
今、私は枯れ草を踏みしめ冷たい風に髪を浚われている
目の前には厚い雲の間からぼんやりと存在を示す満月があり
遠くには絵本にでもでてきそうなお城が見えた
「ここは光のない闇の世界…
先にあるのが俺の城だ」
「…闇の世界?」