春恋~恋する季節~
「はい」

「沙那。開けるわよ」

ママの声がして、部屋のドアが開く。

「先生が来たわ。先生、後はよろしくお願いします」

「分かりました」

ママに頭を下げて、先生が顔を上げた。

(…か、かっこいい)

見とれてしまって声が出ない。

でも、誰かに似てる。

(ん…誰だろう)

そんな私とは対照的に、先生はニコッと笑った。

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