春恋~恋する季節~
「…浅倉」

「…言い逃げはずるい」

「え?」

「…私、返事してないよ?」

「…聞いていいの?」

「うん」

ゆっくりと深呼吸をして、顔を上げる。

哀川くんの目を真っ直ぐ見つめた。

と同時に高鳴る胸。

近くから聞こえてくる。

それが私のなのか、哀川くんなのか分からない。

けど、どっちも激しくなっているのは分かった。

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