春恋~恋する季節~
「…今日から」

「うん」

「家庭教師が来るんだって」

「家庭教師?沙那に?」

「そうなの」

「あ、もしかしてこの前の模試?」

「うん。ばれないように捨てたはずなのに(泣)」

泣きながらそう言うと、亜依は優しく頭を撫でる。

「どこに捨てたの?」

「ゴミ箱」

「ゴミ箱じゃあ、おばさんの目は誤魔化せないって」

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