アイスフレイム
「せいやっ!」
ザシュッ!
お、レイピアで一発ぶった斬ったら真っ二つになった。案外簡単に倒せた…。
と思ったら、なんか二つに分かれたスライムが二つとも元の大きさに戻りやがった!やっぱりでかキモい!
「シオン!コイツら…」
「うん。斬ったら分裂するみたいだね。僕に任せて!」
ドスッ!
さすがシオン!弓矢が見事にスライムに命中した…。
と思ったら、また二つに分かれやがった!もう何なのコイツ!?
「駄目だ!攻撃したら分裂するみたいだ!」
「そんなモン見れば分かるわ!それより、どうすればいいんだよコレ!?」
「そうだ!二つに分裂する前に二ヶ所を同時に攻撃すれば…」
「…モノは試しだ。よし、やってみるか!」
「えいっ!」
「そりゃっ!」
ドスッ!
ザンッ!
見事命中!これでさすがのスライムも、手も足も出ねぇだろ。ま、もともと手足無いけどな、コイツら。
…って、うわぁぁぁぁ!?今度は三つに分裂したぁ!!
「シオン!コイツら相手にしてたらキリがねぇぞ!どうすりゃいいんだよ!?」
「そんなこと僕に聞かれたって…こいつらの動きを…分裂を止めないと…」
「んなことどうやって…って、そうだ!動きを止めればいいんだ!ナイスだ、シオン!」
「え!?でも、どうやって…」
「コレだよ、コレ」
「あ!そっか!」
そう。フィーノス対策としてあらかじめたくさんもらっておいた閃光手榴弾!コイツなら…。
「シオン!目と耳をふさげ!」
「うん!」
えーっと、どう使えばいいんだコレ。あ、もしかしてこのピンを引っ張るのか?よし…。
「喰らえっ!」
キイィーン!
うわっ!?すげぇ音と光だ!目と耳が潰れそうだ!
「カオル!スライム達の動きが止まったよ!」
…おぉ、ビンゴ!スライム達がひるんでやがる。ざまぁ!
「よーし、一気にケリをつけようぜ!」
ザシュッ!
ドスッ!
ザンッ!
「カオル、あと一匹!」
「よし!」
ズバッ!
「よっしゃ!全部倒したぜ!」
「やったね、カオル!」
「いやー、しっかしでかキモかったな、アイツら」
「やっぱり苦手なんだね」
「悪かったな」
「まあまあ、スライムを無事に倒したことだし、そろそろ先に進もうよ!」
「りょーかい」
俺達は、再び北に向かって歩き出した。