記憶をたどって。
 俺は包丁を君に向けて、持っていた。


 これで、君は俺だけのモノになるね。


 嬉しいよ。



 ―モウ、止メラレナイ―



 「いあああああぁぁぁぁっ!!」


 薄れゆく意識の中で聞こえたのは、君の悲鳴。


 もっと、喜んでくれると思ったのに。


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