我が異常な闘争 または私は如何にして心配するのを止めて闘いに巻き込まれていったのか
とどうだろう。今日という日はなぜか電車などよりも踏切を通して対面する女性のほうが、目の前に迫る。
電車が人間に迫ってくる巨大さと言えば、100tの重さのステンレスの塊が時速100kmで向かってくる迫力に例えればそれだけ甚大なものであると表現できるが、しかしながら、このとき、私が感じた胸のときめきと衝撃は、1万トンのダイヤモンドの結晶が地球に衝突するくらいの天の落ちてくるほどのインパクトに匹敵していただろう。
電車の通過するショックウェーブと、天の落ちてくるダイヤモンドの小惑星が脳天を貫く。そして、そこに甲高い遮断機の金属音が交差して発生する音とインパルスのカオス。