*あいのうた*
単純に考えて、自分で「チャラい」なんて言うアイツの言葉を簡単に信用したらいけない…よね…


それで「チャラくない」とか言うし


そんなの、なんなのって感じだし!!




あたしは"すきだと想う人"と付き合いたい


『ごめんごめん嘘だよ、、、冗談。やめときな、藤堂響に本気になっても辛い思いするだろうしさ』


「からかいすぎたね」と芽奈は言った。


『もうっ!!』


なんて返した。






けど…

でも、



ただ…


ケラケラ笑う藤堂響はチャラいだけの不良王子には見えなかった…けど…さ、、、


ネコを可愛がる藤堂響の笑顔は本物な気がする…けど…さ、、、


藤堂響は何を考えてるかはイマイチわからないけれど…




チャラいだけでは…

無いのかもしれない…






そう思うあたしは、やっぱり、まんまと王子にしてやられてるって事なのかなぁ…


『おーい…?りーん?』


瞳の前でパタパタと手のひらを振る芽奈に気付かず、あたしは色々考え込んでいた。



――――
――――――


ゔーん…


そんな事を悶々と考えているともう掃除の時間。


どうなってんだ…

あたしの頭の中…

最近、確実に藤堂響の出没率が上がっている。

藤堂響の事を考えちゃっているような…


毎日ヘンテツもない日常に突風のようにいきなり入ってきたから、自分が付いていかれないだけ…だよね?

胸の中、分かんないや。

なんだかザワザワしている。



あーあっと…




〜♪〜♪〜♪〜


―着信。藤堂響―



ドキーッ。



結局、言われた通りに名前の登録しちゃってるし…


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