*あいのうた*
そあのいや…ッえっと
ちょーと待って…


『あのあのあの…』

〈なんだ?〉

『いや…別に』

〈あそぅ?〉


だから、あの…ッ

「うん」ってのは、ネコを見に行く事にたいしてで…


「連絡して」ってそれは…

あたしから電話とかしてってことだよ、ね…?


それは…っ


/////


恥ずかしくて今はまだ出来ないですよ…///


と言いたかったんだけど…

言葉になりません…


あたふたしてる間に「じゃぁね♪」と電話は切られてしまった。


あたしからメールとか電話するの緊張するじゃんかっ!!




ん??



そう思うあたしは…

藤堂に自分から連絡したいと…少なからず思っているの…??








あたしはその夜、携帯を枕元に置いて眠った。


さっき自分で思った事にドキドキしてしまって…


それに…

朝、携帯が鳴るかもしれないから、すぐ気付きたくて…



――――
―――――


藤堂がいきなり雪山に行ってしまった6日目の朝。


なのに朝起きた時には、藤堂から着信もメールも無かった。


学校に着いても連絡は無かった…




なんだ…



せっかくすぐ出れるように近くに置いたのに…


はぁあ…響のアホ…



そう思って、なんかため息だ。


『凛おはよー』

『おはよーめーたん』

『あんた今日は一段とテンション低くない?』

『そう?』


そう…なのかもしれない…

このテンションの低い理由は…


はぁぁ…

電話が無いだけで、こんなんなっちゃうんだ…あたし…



〜♪〜♪〜♪〜


あ、うわあッああっ


『おはよう!!』


慌てて思いっきり携帯に飛び付いたっ



―着信。藤堂 響―


もうっ遅いんだよバカッ


良かった。


〈はよー〉


眠そうな声…だし


〈今日遅番ー〉

『そ、そうなんだ』


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