君からの手紙
お邪魔します、と言って家に上がり込む。


「遅かったな。」


「仕方ないやん。課題やった後で疲れとんのよ。」


ヒロが部屋から出てくる。


その後に続いて、知らない人がひとり。


どこからか女の人が現れて、
その知らない人の腕をとって私の前に出てくる。


「あ、森田さんの家の、お譲さん?」


「あぁ、はい、そうです。」


お譲さん、なんて言われたの初めてで、
ちょっとびっくりした。


「昨日引っ越してきた、オガワです。」


ふたりで頭をさげる。
< 10 / 41 >

この作品をシェア

pagetop