君からの手紙
雪が降る頃
朝から雨が降っていた。


1月の寒さに雨が重なって、
気分はとても憂鬱だった。


教室はストーブがあったけど、
ほとんどの人が寒がっていた。


古いストーブで、ストーブから遠いところに座る人は暖かさをまったく感じなかった。


私たちの高校は、なぜか図書室の暖房設備が整っていた。


私は冬にはよく、寒さ凌ぎに図書室へ行った。


「ユカ、図書室行く?」


お弁当を食べている時、ミカが私にそう聞いた。


私は食べていたパンを飲みこんでから、


「行くよ。」


と答えた。
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