君からの手紙
またカズキは笑った。


よく笑う人だ、と思った。


“今、何歳?”


“16。あ、でもすぐ17っす。”


“ほんま?一緒やんか。”


私の返事のあと、一呼吸あってカズキの声が聞こえた。


“年上かと思ってた。”


笑いながら、そう言う。


“なんで?そんなん言われたの、初めてやー。
いつも幼い、って言われるからな。
ちょっと嬉しいわー。”


背が小さいのと、
顔が幼いのとが原因で、私はよく年齢よりも下に見られる。


それが嫌だったから、
今初めて年上かと思ってた、と言われ、嬉しかった。
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