余命６ヶ月
あの娘のことを見ていなかった、ずっと自分はいい母親だと思ってた、でも今日でわかったの、私は、ダメな母親だって、１人じゃあの娘を一人前に育てられないってそう思ったの、あの娘あんな姿を２度も見たらプライドなんてどうでもいいそう思えて来たの、あの娘には悔しいけど父親が必要なんだって」

そう話し終えるとハンカチで溢れる涙を拭った。

「今のお母さんはとってもいい母親ですよ、春菜さんもきっと喜びますもう遅いですし買い物袋は僕が持ちますよ」

そういうと家の方に歩き始めた。

「ありがとう私、勝くんがこんなにたくましいと思ったの初めてだよ」

悲しみの後のこの辛口コメントは僕の心を落ち込ませた。

「いつもたくましいじゃないですか」

少し反論してみた僕におばさんが、

「春菜から聞いてるのよぉ勝ちゃんは奥手だぁって、何処がたくましいのかなぁ？」

おばさんは胸の中がスッキリしたのかかなりの辛口コメントで僕の心をへこましていった。
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