余命6ヶ月
「えっと、木野勝くんのお母さんは・・・」

「私です」

深刻なお医者さんの顔に心臓が張り裂けそうだった。
「では、こちらに」

お医者さんに、診察室へ案内された母親はしかし足が動かなかった。

「私も行きます」

と春菜の母親。

「お願いします」

今にもかれそうな声で僕の母親が言った。

「いいでしょう、ではこちらに」

僕の母親は春菜の母親にもたれかかるように歩いて診察室に入っていった。

1人病院の廊下に残された春菜は不安で胸が押し潰されそうになっていた。

「単刀直入に言います木野勝くんはもう手の施しようがありません・・・

僕の母親は必死に涙を堪えてる。
2人の母親は互いに手を取り合った。
先生がまた話しを続けた、
勝くんの肺に大きな腫瘍がありました。詳しく調べたのですがリンパに転移していました残念ながらあともって6ヶ月の命だと思います。
これからの治療については勝くんと話し会う必要があります」

そういうと席を立った先生
「息子は息子は助かる見込みは無いのですか?」

今にも泣き出しそうな顔で先生に問い掛けた。
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