余命6ヶ月
苦しい。

「ゴホっゴホっゴホっ」

また血を吐いてしまった。苦しむ僕を見た父さんは、
「ちっ!靴に血がついただろうが」

余りにも酷すぎる言葉だった。
2人は病室を出ようとした。

「あっ!言い忘れてた、先生にはお前に延命治療を頼んどいた感謝しろよ」

病室を出よう扉を開けたそこには、春菜がいた。

「おばさんさっき電話したの・・・」

ベッドの上で苦しむ僕を見た春菜、ベッドには血の後
「勝ちゃん勝ちゃん・・・」

ナースコールを押した、ちょうど昼ご飯の時間だったためすぐにナースさんが来た。

「うざいなぁ、騒がしいんだよこっちは、休日っていうのに、じゃあ勝帰るからな」

何も言えなかった、言い返したかった、悔しかった、悲しかった、苦しいだけどこの何故か出て来る涙は苦しみの涙じゃなかった。
その様子を見ていた春菜が両親の後を追い、

「すいません1つだけいいですかお父さん、勝ちゃんはあなとずっと暮らしたくて暮らしたくて仕方がなかったんですよ、それなのにあなたは・・・」

春菜は、悲しみと怒りとでうまく言葉が出なかった。
「それなのに・・・なんですか?いや、私はねお嬢さん勝とは一緒に住みたかったよでも病気じゃあしょうがないよ、それだけかい?」
春菜も悔しい思いをした。歯を食いしばり病室に戻ろうとした。
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