余命6ヶ月
第三章カウントダウン

恐怖

「勝ちゃん外寒いよ、中に入ろうよ」

雪を見ているとあの男の子のことを思い出していた。

「あの子も病室で雪を見てはしゃいでた、あの子が見た雪はあれが最後かなぁ?」


死という現実を受け留めるのは僕にはまだ出来ない。

「それは違うよ、あの子はきっと天国からこの雪を見てはしゃいでるよ」

彼女の言葉は心に響いた。

「さぁっ!中は暖かいよ」

「ありがとう、じゃあ、おじゃまします」

もう一度空を見て扉を閉めた。

これからの人生のカウントダウンを新しい家族と数えることになった。
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