余命6ヶ月
「すみませんこれから短い間ですがお世話になります」

彼女の両親に改めて挨拶をした。

「なに言ってるの短いじゃなくずっと・・・でしょ」

みんなの表情が自然とくもる。

「そうですね、お願いします、それから僕は悲しむ顔よりみんなでワイワイしてる方が好きです」

みんなから可哀相な目で見られるのは嫌だった。

「言い忘れていたよ勝くん夫とこうして再婚出来たのは勝くんのおかげだよありがとう」

仲良く夫婦で見つめ合う光景、正直辛かった。

「そんな・・・僕何もしてません」

本当にその通りだった、あの日ずっとおばさんの話しを聞いていただけだったのだから。

「勝くんは私の話しを最後まで真剣に聞いていてくれたそれだけで十分なの」

それから数時間、にぎやかだったリビングは静まり返りみんなの寝る時間になった。少し早いと思った、でも明日は忙しいらしい。
僕は春菜の部屋で一緒に寝ることになった(別々の布団で)その夜、僕は暗くなった彼女の部屋で僕は・・・。
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