私はあいつなんか好きになるワケがない。
し、白石っ!?
いや、違う。
だってあんなチビだったヤツがこんな背高いワケがない。
それにこんな小顔でイケメンなワケがない。
「なぁ、瑚奈実、聞いてんのかよ」
そいつは私のボールペンを持ったままつり革に捕まっている。
は!?
今、瑚奈実と言ったかっ!?
「あ、すいませんっ」
私はそいつからボールペンを受け取った。
「瑚奈実、かわいくなったな♪」
はぁあぁあああ?