台風の夜
休日だからなのかいつもより電車は混んでいなかった。
電車に20分揺られ、いつものようにコーヒーショップでコーヒーを買い、会社に向かった。
「おはようございます」
「おはよう」
出社している人たちに挨拶してオフィスに入った。
「来てたんだ」
席が隣の青山が忙しそうにパソコンに向かっていた。
「長谷川、おは」
「早いね」
「台風来てるらしいから早く家に帰ろうと思って」
「青山は会社から近いじゃん」
青山の家はここから歩いて15分。らしい。
「とりあえず、A社の資料くれ」
「あ、はいはい」
青山が頑張るからあたしも負けないようにムキになってパソコンにむかいはじめた。