仇恋アベンジャー
マスター?
どうして雄輔がマスターなんて呼ぶの?
頭の中には疑問ばかりが浮かぶ。
理解できたのは私の知らないところでこの二人が繋がっているということだけだ。
「ねぇ、二人とも」
小さく呼び掛けると男二人の視線が私をとらえる。
「何から聞いていいかわからないくらい、頭の中がグチャグチャなんだけど」
私はブランケットを巻いた脚を折り、そこに腕を回してきつく抱いた。
怖い。
「俺今、aomi cafeでバイトしてるんだ」
雄輔が白状するように呟いた。
「え? あんたのバイト先、どこかのレンタルビデオ屋じゃなかったの?」
「そこもやってる。けど、姉ちゃんが家から出なくなったから。代わりだよ」