笑顔でばんざい
出会い
それからいくつかの月日が流れた
しかし、メス豚共のいじめの影響力はまだ終わってはいなかった
「おっはよぉ~♪」
甘ったるい声
あんな、甘ったるい者の裏側には恐ろしい悪魔が住み着いているなんて
誰も知らないだろう
「ねぇ、聞いてよ!」
ある1人のメス豚が言った
それが私と彼女の運命の出会いだった
ガラガラ――――
「HRをはじめるぞー、えー今日はなんと転校生がきています」
クラス中が一気の騒ぎ始める
「えー、どんな子かな~?」
「男子? 女子?」
「私、イケメンがいいな~」
「えー、俺可愛い子なら誰でもOK!」
「静かに! では、はいってもらうぞ、はいりなさい」
―――――
―――――
まだ?
「おい、何してる、早く入ってきなさい」
ガラガラ―――――
入ってきた子はぱっと見お人形みたいで綺麗な顔立ちをした可愛い女の子だった
「初めまして、絢香..宇都宮絢香です。よろしくおねがいします」
彼女はペコリを頭を下げ恥ずかしそうにうつむいた
「あそこの席に座りなさい」
先生が指を指した先は私の隣の席...
「はい」
彼女は隣の席に向かって歩いていく
私はそんな彼女に自然と目がいってしまった
「ッフ...」
彼女は私を見て優しい目で笑った
すなわち、よろしくという合図なのだろうか?
「これでHRを終わる、あまり転校生にはしゃぎすぎなように!」
「はぁーーい」
そして先生が教室が出て行く...
ピシャリ――――
そのとたん一斉にクラスの皆が隣の彼女のもとへ迫ってきた
「ねぇ、君彼氏は?」
「いないなら俺と付き合おうぜ」
「メアド教えてー♪」
「キャー、モデルさんみたい!」
「ねぇ、友達になろーよ!」
しかし、彼女は動じなかった
というか、動じようとしなかった
私はその光景をただボーっと見つめていた
すると
「ちょっと!邪魔!」
私は床へと投げ出された
そして、机もイスも全部投げ飛ばされた
私は仕方なく立ち上がり机を戻そうとした瞬間
「あやまって...!」
クラス中が静まりかえった
「あの子にあやまって、怪我したらどうするの?」
周りはぽかーーんだった
そうすると
「え、まじ? チョー優しいじゃん、でもあんま好きじゃないかも」
「あはは、良い子ぶったよねぇ」
「うんうん、えらそー!」
「あやかちゃーん、アイツなんかいいんだよ?所詮ただのゴミよ、ゴミ」
「あんな奴ほっといて私達とお友達なろー」