笑顔でばんざい
「絶対いや」
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その一言から彼女は私と同じく「いじめられっこ」になってしまった
「キャ...ッ」
「キャじゃないわよ、いい気味ー」
「あんたたちどっちも痛い目にあわせてやるんだから!」
それからというもの彼女へのいじめはだんだんエスカレートしていった
転校初日はあんなに可愛かった白い肌もふわふわの髪もすべて痣とドロやゴミにまとわりつかれボロボロになっていた
しかし、彼女は泣かなかった
どんなに悪口を言われようと、彼女は逃げなかった
そんなある日私はいつものように屋上で1人でお弁当を食べていたときだった
すると..
「隣いい?」
彼女だった...
私はあまり話しかけられたことがなかったのでとても緊張してしまった
「ど、どうぞ」
失敗した、もっといい答え方があっただろうに..
「ありがとう」
彼女も私もひたすらお弁当を食べていた
ただひたすら無言の時間が過ぎていった
私は教室の戻ろうと立ち上がったそのときだった
「もう行っちゃうの?」
「.....うん...」
「あのね、私聞いてほしい事があるの...!」
「私、前の学校でもいじめられてたの...転校して新しい人生踏み出そうって頑張った
私転校初日はあんな髪してきたけど本当はもっとボサボサだったの...私は初めて教室 貴方を見た瞬間からいじめられている子なんだなってすぐ分かった。 私は違うんだっ て私はもういじめられっ子じゃないって思ってた..でも、やっぱり自分だけが変わっ
てもそれはただ自分の利益のためだと思った。だから私はこの学校からいじめというも
のをなくしていきたの...! お互い頑張りたいの...!」
正直私は言葉を失ってしまった
でも、この子は私同じ考えをしていると思った
可哀想とかそんなのどうでもいい
私は、もしかしたら一緒にいじめに立ち向かう友達がほしかったのかもしれない
私は素直に彼女と友達になりたいと思った
「うん..よろしく...!」
「こちらこそ!私のことはあやかって呼んで? あなたは・・」
「あ、私はすずかでいいよ、あやか、よろしく」
こうして私達は友達になった