【短】猫似男
「ど、どしたの?急に」


「好き?」


ドキドキうるさい心臓の音、聞こえてるでしょ?


「好きだよ。大好き」


早く片付けを終わらせたくて、次のお茶碗を持つ。


チュッ


耳にキスをされて、危うくお茶碗を落としそうになった。


幸人の柔らかい唇が、そのままあたしの耳を這う。


「ダメ…止めて…っ」


ゾクッとする快感に、全神経が集中する。


「嫌。もっとしてもいい?」


そう言うと、今度は熱い舌がゆっくり動く。


幸人の吐息もリアルに聞こえて、体温が上がっていく…。
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