とある國のヒメ


気づくと、私はカイにお姫様抱っこされていた。


「ちゃんと捕まっといてくださいよ?」


兵士たちは、まだ私たちの周りに・・・。

私は、カイにしがみつく。

今更怖くなって、カイの肩に顔をうずめた。

風になびくカイの髪が、時折私にあたる。





すぐ近くで聞こえていた兵士たちの声が、だんだんと遠ざかっているように感じた。





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