とある國のヒメ
「いいなーいいなー!あ~あ、またカイと年が離れちゃった。」
「ファナはまだ子供だもんな~。」
カイが私を馬鹿にしたように笑った。
「子供じゃないもん!ファナだってもう10だもん。」
「ちっちぇーじゃん。」
「ひどっ!」
いつになっても私よりカイが先にいく。
何事も。
それが私にはずるくて、羨ましくて・・・。
何よりも嫌だったのがカイが私を子供として見ていること。
でもね。
カイだけが私を姫としてではなく、「ファナ」として接してくれたんだ。
それが私にとってすごくすごく嬉しいことだったの。