キミが必要だから…
爽弥SIDE
今日俺は、面白い女にあった。
俺は、龍華幹部という肩書きと、周りよりは明らかにイイであろうこの容姿のおかげで、寄ってくる女は沢山いたが、あんなに可愛くて面白い女は初めてだった。
少し前ーーー
俺は珍しく朝から学校にきていた。
特に理由はない。気が向いたから、ただそれだけ。
校舎を歩いていたら、目の前に小さなシルエット。
女?
不思議に思って肩をたたいたら、
⁇「えっ、」
と間抜けな返事が返ってきた。
でも、振り返ったその顔は、まるで人形のように整っていた。
小さい顔に大きな目。胸くらいまでの長い髪は…地毛だろうか、少し色素が薄いが全く傷んでいない。
聞くと、彼女は転校生らしい。この学校にだって女はいるが、みんなけばくて俺たち龍華に媚を売る事しか考えないバカ女ばかり。
彼女は理事長室が分からないらしいが……
仕方ない、連れていってやろう。
俺が、
爽『理事長室に行きたいんでしょ?案内してあげるよ。』
というと、
⁇「あっ本当ですか?ありがとうございます。」
と元気な声が返ってきた。
そして俺たちは歩き出した。