ラブラボ! ~恋は華麗な復讐ゲーム~
1.許せない! 最低男は御曹司!?
それは、風香る爽やかな5月のある日のこと。
生まれたときからの幼馴染で、以来21年の付き合いになる大親友の雪美の告白で始まった。
「や、ヤリ逃げっ!?」
学生たちでごった返す聖陽大学のカフェテリアで、あたしは立ち上がって叫んだ。
「ちょっと舞花! 声が大きいったら!」
雪美は、大きな目を真ん丸くして、ぷっくりと愛らしい唇に人差し指を当てる。
「誰かに聞かれたら、どうするのよ!」
「ご、ごめん……」
私は、周りをチラ見しながら椅子に座り直した。
幸い、ランチタイムの学食なんて、人がアリンコみたいに入れ替わり立ち替わりだから、他人の会話まで聞き耳を立てている余裕はあまりない。
とは言え、さすがに派手に立ち上がった私に視線を向ける学生は、チラホラいた。
「ほんとにもう・・・・・・」
私は、雪美の咎めるような視線を避けて、アイスコーヒーを一口含んだ。
「誰が聞いてるかわからないんだから、もうちょっと気を使ってよね」
と、唇をとがらせる雪美に、私は即座に言い返す。
「だったら、こんな人が多いお昼のカフェで、ぶっちゃけないでくれる?」
あたしは、学食パスタをつつくだけで、食べようとしない雪美を横目で見て、小さくため息をついた。
生まれたときからの幼馴染で、以来21年の付き合いになる大親友の雪美の告白で始まった。
「や、ヤリ逃げっ!?」
学生たちでごった返す聖陽大学のカフェテリアで、あたしは立ち上がって叫んだ。
「ちょっと舞花! 声が大きいったら!」
雪美は、大きな目を真ん丸くして、ぷっくりと愛らしい唇に人差し指を当てる。
「誰かに聞かれたら、どうするのよ!」
「ご、ごめん……」
私は、周りをチラ見しながら椅子に座り直した。
幸い、ランチタイムの学食なんて、人がアリンコみたいに入れ替わり立ち替わりだから、他人の会話まで聞き耳を立てている余裕はあまりない。
とは言え、さすがに派手に立ち上がった私に視線を向ける学生は、チラホラいた。
「ほんとにもう・・・・・・」
私は、雪美の咎めるような視線を避けて、アイスコーヒーを一口含んだ。
「誰が聞いてるかわからないんだから、もうちょっと気を使ってよね」
と、唇をとがらせる雪美に、私は即座に言い返す。
「だったら、こんな人が多いお昼のカフェで、ぶっちゃけないでくれる?」
あたしは、学食パスタをつつくだけで、食べようとしない雪美を横目で見て、小さくため息をついた。
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