ラブラボ！ ～恋は華麗な復讐ゲーム～

私が正味二時間で立てた計画は、ザッと話すと、こういうもの。



まず、あくまでも偶然を装って彼に近づき、さりげなく水をかけるなりぶつかるなりのアクシデントを彼に仕掛ける。



もちろん向こうは驚くでしょ。



もしかしたら、怒るかもしれない。



彼がどういう反応をしてきても、私はつとめて冷静に振る舞うの。



そこは彼に、大人でセクシーな女って思われるようにね。



雪美の話によれば、どうやら彼は、表に見えないところではすごくプライドが高くて自信家らしいから、悪女タイプの方が食いつきやすいと思う。



ま、しょせんは処女の分析だけどさ。



こうして、なんとか出会うでしょ。



そしたら、次にするのは誘惑。



これも、あからさまに誘うのはNG。



そんなことをしたら、たいがいの男はドン引きするものだ。



あくまでも、自然に、私はあなたに興味を持ってると、匂わせる程度にしておくの。



で、重要なのは、その次。



まず、男は追われるより追いかけたいというのは、人類の歴史が始まって以来、揺るがない真理なわけ。



それは、ほぼ絶対的に。



最近は、草食系の男性も増えているというけれど、それは表に出さない性格なだけで、本能や遺伝子レベルでは、どの男も大差ないというのが、私の副専攻の研究テーマだったりする。



こう見えて、実はちゃんと勉強してるのよ。



とは言っても、まさか自分で実験するはめになるとは思わなかったけど。