ラブラボ! ~恋は華麗な復讐ゲーム~
子供の頃から、雪美は自慢の幼馴染だった。



上品で、たおやかで、可愛くて。



お父様はお医者様、お母様は華道の家元という豪華なお家柄に加え、趣味はバレエにヴァイオリンという、生粋のお嬢様育ちの雪美。



そのせいか、感覚はちょっとズレてるときもあるし、多少わがままでもあるけれど。



それでも、いつも幸せオーラいっぱいの雪美の笑顔は、私を元気にするパワーをくれる。



だから、そんな雪美が私は大好きだし、彼女のことは私が一番よくわかってるって思ってきたのに。



それが、単なるうぬぼれにすぎないことを、私は、この衝撃的な告白により思い知らされたのだった。



まさか、雪美の口から、「ヤリ逃げ」なんて言葉が出るなんて……。



「それでね、舞花」



人知れずショックに打ちひしがれる私を横目に、雪美は、周りの視線を伺うように、声を潜めて私に告げた。



「突然だけど、お願いがあるの」



「お願い?」



聞き返すと、雪美は、神妙な顔をして頷いた。



「そう。お願い」
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