Rest of my Prince

「会長好みな美少女だよな。気の強そうで。泣き声聞こえてたから…もう会長にヤラれたんじゃないか?」


僕の顔が強張っていく。


血が逆流し、一気に血の気が引いていく。


「痛い、ソコはやめて…とか聞こえたからな。可哀相に…アノ女、処女だったんだろうによ」


「でも随分抵抗していたからな…まだ、未遂かもしれねえぞ?」


「おこぼれ預かろうと思ってたけど…俺こっちでいいや」


下卑た笑い。


僕の目には、飢えた野獣にしか見えず…

その中に放り込まれた芹霞が…子羊にしか思えず。


どうして、僕は。


芹霞の危機に僕は!!!


太股に置いた僕の指先が、肉を抉っていく。



芹霞。



ああ…芹霞!!!



僕の中で、何かが音を立てる。



――バキン!!!



否、音を立てたのは僕ではなく、



「!!!?」


男達の…驚愕の眼差しの中、長机の上に片足を叩き付けた桜で。



目の前で机は真っ二つ。



「てめえら、今――


何て言ったんだ、コラアアア!!!!」


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