Rest of my Prince
ばれてしまったら、おしまいだ。
芹霞に口きいて貰えないかもしない。
だけど、やらずにはいられなかった、俺の恋心。
毎日毎日、朝から晩まで…他の男のことを恍惚と話すお前が悪い。
カラオケ友達のヤクザ親分に、歌が上手くなる足ツボマッサージをして貰い…折角の俺のオフ日も、親分の処か、カラオケボックスに入り浸って…ずっと奴らの曲を熱唱しているお前が悪い。
俺より優先させて、限定グッズを買いに走るお前が悪い。
俺、我慢していたぞ。
ずっと目を瞑っていたんだぞ?
――Zodiacに会いたい~!!
――Zodiacに触れたい~!!
――Zodiacとぎゅうしたい~!!
おい。
どうして妄想が暴走する?
芹霞は、昔からそうで。
一度ハマると、とことん突っ走る。
だが興味を失うと、一瞬で見向きもしなくなる。
判りやすい反面…正直怖い。
両刃の剣。
俺に夢中になって貰いたい。
だけど。
夢中になってとことん俺を味わい終わったら…
俺はどうなる――?