Rest of my Prince
 

ばれてしまったら、おしまいだ。


芹霞に口きいて貰えないかもしない。


だけど、やらずにはいられなかった、俺の恋心。


毎日毎日、朝から晩まで…他の男のことを恍惚と話すお前が悪い。


カラオケ友達のヤクザ親分に、歌が上手くなる足ツボマッサージをして貰い…折角の俺のオフ日も、親分の処か、カラオケボックスに入り浸って…ずっと奴らの曲を熱唱しているお前が悪い。


俺より優先させて、限定グッズを買いに走るお前が悪い。


俺、我慢していたぞ。


ずっと目を瞑っていたんだぞ?


――Zodiacに会いたい~!!

――Zodiacに触れたい~!!

――Zodiacとぎゅうしたい~!!


おい。


どうして妄想が暴走する?


芹霞は、昔からそうで。


一度ハマると、とことん突っ走る。


だが興味を失うと、一瞬で見向きもしなくなる。


判りやすい反面…正直怖い。


両刃の剣。


俺に夢中になって貰いたい。


だけど。


夢中になってとことん俺を味わい終わったら…

俺はどうなる――?

< 119 / 235 >

この作品をシェア

pagetop