Rest of my Prince
遠坂は、飄々としすぎて、実態が掴めない女だけれど、ずばりと真理を言う処があるから。
俺は彼女を侮れない。
例え彼女の99%以上の成分が、玲寄りの"揶揄"で出来ていたとしても、1%以下の成分で…お節介焼きの部分があるから。
遠坂は俺に暗に告げたんだ。
"Zodiacは来るよ"
俺の力を押しのけて。
それでも尚且つ桐夏に来るというのなら。
芹霞と会おうとするのなら。
来いよ。
その挑戦受けてやるから。
俺は覚悟を決めた。
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「…別に、神崎に会いに来るわけじゃないのにね、師匠」
「そうそう。余裕無いよね」
「そういう玲だって、絶対桐夏祭に来てガードする気だろうが。お前目の色変わってるぞ?」
「そういう煌はどうなのさ。そんな分厚い週刊漫画、引き千切って」
「あれ、葉山は?」
「桜はちょっと僕のおつかい」
「ふうん。ここの紫堂ファミリーが揃って学園祭でキレたら…荒れるだろうな。
…桐夏祭は、桐夏生が穏やかに楽しむものであって…って誰も聞いてないし。主からして何か勘違いして不気味に笑い出してるし。神崎はまるで上の空で他人事だし」