Rest of my Prince
必然の出会いの先に、今の俺があるのだとすれば。
彼女との出会いもまた、俺にとっては運命的なもので。
鮮やかな赤色は、心の中に浸透している。
忌まわしくも、神々しい赤色。
俺の記憶にある"恐れ"の色を、崇高なものへと昇華する鮮烈な赤。
――坊、自分に負けるなよ。
緋狭さん。
俺はいつか、貴方に満足して貰えるような男になります。
今はまだ、貴方に助けて貰ってばかりの俺だけど。
いつか貴方を"使命"から解放できるように、俺は強くなります。
だから願わくば。
いつまでも俺らが笑っていられるように。
芹霞が笑顔でいられるように。
遠く近く――
見守っていて下さい。
Fin.