Rest of my Prince
「まあ所詮は人生ゲーム。あんま深くは考えずに、さささ。神崎は選べれなかったら、お金はなしね。ほうら、みんな落ち込まないで。さくっと未来を占いましょう?」
「占いなの? 人生ゲーム」
「そうそう。選択によって疑似人生を送れるんだからね。いわば夢の世界だよ。選択も時の運。さあ続き行くよ~」
結局――
「はい、1位は師匠~。さすがは強いね。それまで過酷な貧乏生活だったのに、一発逆転アメリカンドリーム」
「だけど笑えないね。本命の婚約相手が、二股かけていてもう1人と駆け落ちするなんてさ。酷いと思うだろ、芹霞」
意味あり気な玲の眼差しを、芹霞は真剣に受け止めた。
「そうだね。あたしだったら許せないね」
その返答に、満足そうな玲。
「ね? ふふふ。いつまでも付き合った1人だけを愛してね?
僕は一途だから、浮気は駄目だからね?」
「玲~ッッ!!! 芹霞に鼻血吹かせるな!!!」
「ふう、2位は神崎だけれど、駄目だな貧血だ。君は、結婚して落ち着くまで、山あり谷あり変動の多い人生だね。イロイロハードなんだね。3位は、如月。君はまた…随分と子沢山だ。君は愛に生きるのかい。8人も子供いて、結婚生活どうすんだい!!?」
「はあ!!? んなもの…可愛い嫁さんと子供の為に、懸命に働くよ俺。何ならできちゃった婚でも」
真っ赤な顔で両手人差し指つつき合わせ、ちらりと芹霞を見る煌に、
「――させないよ?」
玲がえげつなく笑った。
「4位は葉山。随分と苦労の多い人生だったね。金より人間関係がネックか? しかも独身だし。君は愛より仕事かね?」
桜は少し躊躇い、やがて頷いた。
「で!!! 意外や、意外!!! ビリは紫堂!!! 前半までは財産築いてトップ独走だったのに、ゴール間近で師匠にほとんどの財産奪われてから運も下り坂だったね。金も人間関係も愛も…全て破綻。うーむ」
俺は溜息をつきながら、黙り込んだ。
無性に気分が悪い。